日経1811円安、半導体総売り+韓国株急落連鎖 — マーケットブリーフィング 2026-07-25
⚠️ 今週は最大のイベントウィンドウ(持ち越し注意)
週明けから相場を動かす重要イベントが1週間に凝縮しています。FOMC(7/28-29、結果は7/30 3:00・今回はSEP=ドット無し・ウォーシュ議長会見)、日銀金融政策決定会合(7/30-31)、アドバンテストとSKハイニックスの決算(7/29)、**マイクロソフト・メタ(7/29)、アップル・アマゾン(7/30)、キオクシア(7/31)**が並びます。金利・半導体・メガテックのcapex(設備投資)ガイダンスが同じ週に出そろうため、方向感はこの通過待ちになりやすく、週初は様子見が入りやすい地合いです。
センチメント
CNN Fear & Greed 41(Fear)、日経VIは約39(30超で高止まり)。恐怖ゾーンにあり「悲観に傾いた買い場の兆候」は点灯を続けています。ただし過去の教訓では、悪材料(供給過剰・capex懸念)起因の下げは買いシグナルが点いても即反転しにくく、好材料(決算good)が出て初めて反転する傾向があります。今週の半導体決算・中銀イベントが試金石です。
前日の仮説と検証(7/24提示分を7/24実績で判定)
- [0724-1] 東京は先物マイナス920円で大幅安寄り、トリプル逆風(AI capex懸念・原油高・米金利高)で64,141〜66,115のレンジへ回帰、半導体が下落主導 → 日経は64,611円(-2.73%)でレンジ内へ回帰、東エレク1銘柄で日経を約448円押し下げ=◎的中。
- [0724-2] 原油高の「時差」波及で鉱業・海運が対日経で相対堅調 → 7/24の上昇業種は医薬品・鉱業・保険・海運・陸運=鉱業・海運が上昇入りで◎的中。ただし同日の米国時間で原油が反落したため、この構図は週明けに巻き戻るリスクが出てきました。
- [0724-4] 金利上昇環境で銀行(三菱UFJ)が相対的に底堅い → 実際の上昇業種は医薬・鉱業・保険・海運・陸運で、銀行は上位に不在=✗外れ。リスクオフ局面の受け皿は「金利プレイ」ではなく「純内需ディフェンシブ(医薬・陸運)」でした。
- [0724-3]防衛・[0724-5]ファストリの個別相対は確定データが取れず検証不能。[0724-6]中期レンジ(64,141〜66,819)は順行で継続。
集計は的中2・外れ1・検証不能2・順行1。最大の学びは、①先物の越週水準で寄り方向を当てられたこと、②リスクオフの避難先は金利株ではなく純内需ディフェンシブだったこと、③半導体安の直接の引き金が韓国株急落だったことです。
主要ニュース
- 半導体総売り・韓国株急落が連鎖(🔽半導体)。韓国はレバレッジ型の個別株ETFの規制(最低預託金3,000万ウォン)を8/5から7/31へ前倒しすると発表し、KOSPIが**-5.72%(サイドカー発動)**と急落。SKハイニックス・サムスンが急落し、日本のキオクシアも一時-9.5%まで連れ安しました。米国でもSOX半導体指数は7月に-18.2%、Sandiskが-11%、SKハイニックス/マイクロンが-6%とメモリ株が調整しています。
- 原油が反落、地政学は綱引き(🔼空運・内需/🔽資源)。米国時間でWTIは**$90.12(-2.25%)へ反落**。パキスタンが米イラン間の和平交渉を仲介しているとの報道で、7/23の急騰($100)を巻き戻しました。ただしフーシ派によるサウジ向け海上封鎖は続いており、原油は上下どちらにも振れうる状況です。
- 米国株はまだら模様(🔼景気敏感バリュー/🔽ハイテク)。ダウは**+0.5%(51,947)**と反発し不動産・金融がリードした一方、ハイテクは-2.37%、ナスダックは-0.64%。VIXは18.70へ低下しました。
- ドル円163円台後半=約39年ぶりの円安水準(🔼輸出/⚠️介入警戒)。米金利・中東を背景に円安が進行。
- 日本の6月全国CPI(コア)は前年比+1.6%(予想通り・前月+1.4%から3カ月ぶりに伸び拡大・5カ月連続で2%割れ)。想定内でサプライズは限定的でした。
過去の類似局面(アナロジー)
現在は「半導体ショック(弱気相場入り)+地政学」の複合局面です。過去の参照は3系統あります。(a)野村證券の統計では、SOXが1日5%超下落した177回の後は「1カ月ほどの一進一退を経て株高基調」に戻る傾向、(b)2026年2〜3月の中東戦争第1波ではSOXが安値から約2カ月で+95%と、暴落が結果的に絶好の買い場でした、(c)2026年6月5日のSOX-10.3%は約7営業日で全戻し。ただし今回はインフレ下でFRBが引き締め方向にあり、capex持続性への懸念も重なるため、過去より戻りに時間がかかる可能性があります。過去の事例は将来を保証するものではありません。
資金フロー
7/24の東京では、半導体(東エレク・キオクシア)から**純内需ディフェンシブ(医薬・陸運)と原油関連(鉱業・海運)**へ資金が退避しました。米国でも同日、ハイテクから不動産・金融へのローテーションが続いています。ここから読める週明けの流れは、①半導体は決算前で戻りが鈍りやすい、②米で金融・不動産が買われた分は日本の同業への先行サインになりうる、③原油が反落した分は鉱業・海運の逆行高が巻き戻り、逆に空運や内需にはコスト面の追い風、という3点です。買いシグナルは点灯を続けていますが、今週の4大イベント(FOMC・日銀・半導体決算・メガテックcapex)を通過するまで即効性は限られる、というのが基本線です。
前日の日本市場(7/24)
日経平均は**64,611.15円(-1,811.45円/-2.73%)**と大幅反落。TOPIXも4営業日ぶりに反落(-1.0%)。値がさ半導体株に売りが集中し、東京エレクトロン1銘柄で指数を約448円押し下げました。上昇した業種は医薬品・鉱業・保険・海運・陸運、下落は非鉄金属・電気機器・化学・ガラス土石・機械でした。
米国市場(7/24)
ダウ51,947.25(+235.60/+0.5%)、S&P5007,411.98(+0.05%)、ナスダック24,975.82(-161.87/-0.64%)。**フィラデルフィア半導体指数(SOX)は-1.6%**で、7月月間では-18.2%。Sandiskが-11%、SKハイニックス/マイクロンが-6%とメモリ株が下落しました。不動産・金融サービスが上昇をリードし、原油反落とVIX低下(18.70)で全体は下げ渋りました。
為替
ドル円は163円台後半(約39年ぶりの円安水準)。米金利と中東情勢を背景に円安が続き、165円が視野に入る一方で当局の介入警戒感も高まっています。
注目銘柄5(7/27月曜の目線・売買推奨ではありません)
母集団は東証プライムの売買代金上位クラスで目立った動きをした銘柄です(ランキングの実データは有料のため、値上がり・値下がり率と個別報道で補完しています)。方向ラベルは「時間軸 🔼追い風/🔽逆風(強弱)」です。
- 東京エレクトロン(8035) 短期🔽逆風(強)。7/24は同社1銘柄で日経を約448円押し下げ、半導体安の主役でした。米SOXも7月-18.2%と続落し、メモリ供給過剰懸念とSKハイニックス決算(7/29)前のポジション調整で戻りが鈍りやすい局面です。売上のほぼ全てが製造装置。同業のアドバンテストと比べると、アドテストはHBM/AIテスターでcapex論争に直接振れやすく、東エレクは前工程装置で増産の「数量」に効くタイプという違いがあります。
- INPEX(1605) 短期🔽逆風(要点検)。原油が米国時間で$100から$90台へ反落したため、7/24に逆行高だった資源株は週明けに巻き戻る可能性があります。原油・LNG市況に業績が直結する高感応度銘柄。同業の石油資源開発は純度の高い原油投機色が濃く反落により強く振れ、INPEXはLNGで分散しやや穏やかです。ただしフーシ派の海上封鎖が拡大すれば原油再急騰で逆回転もあり、符号は両面です。
- 三菱UFJ(8306) 短期🔼追い風(中)/中期🔼追い風(中)。ドル円163円台後半の円安と今週の日銀会合(7/30-31)、米国で金融株が買われた先行サインが重なります。金利が本業のコアで、ROE目標を12%へ上方修正済み。ただし全面安なら水準は下げうる「相対の堅さ」の話であり、日銀のサプライズ利上げ観測が高まれば円急伸で逆回転する点は注意です。同業の三井住友FGとはほぼ連動しますが、三菱UFJは米州比率が高く米金利上昇の恩恵がやや大きい構図です。
- 中外製薬(4519) 短期🔼追い風(中)。7/24に医薬品はリスクオフの純内需ディフェンシブとして上昇業種の上位でした。SOX(半導体)との連動が低く、イベント前の様子見資金の受け皿になりやすい銘柄です。同業の第一三共と比べると、中外はロシュ傘下でグローバル創薬・為替感応があるのに対し、第一三共はエンハーツ(ADC)の成長がドライバーという違いがあります。
- ファーストリテイリング(9983) 短期🔼追い風(要点検)。原油反落はコスト・消費の逆風緩和につながり、値がさ内需として相対的な追い風です。ただし今週はイベント集中で上値は様子見に限られやすい点に留意。同業の良品計画は国内消費寄りで、ファストリは海外ユニクロ中心で為替感応度が高いという違いがあります。
配分は🔼3・🔽2。半導体は上限内の1銘柄、同一業種の重複はありません。全体は買いシグナルが点灯していますが、今週の大型イベント通過までは「符号反転(原油反落・ディフェンシブ物色)」を軸に見ています。
本日・今週の注目イベント(日本時間)
- ⚠️FOMC 7/28-29(結果7/30 3:00・会見3:30ウォーシュ議長・今回SEP=ドット無し)
- ⚠️日銀金融政策決定会合 7/30-31
- アドバンテスト・SKハイニックス決算 7/29 / マイクロソフト・メタ 7/29(MSFTは7/28説) / アップル・アマゾン 7/30 / キオクシア決算 7/31
- 米CPI(7月分)8/12、米雇用統計(7月分)8/7
- 週末は中東情勢(パキスタン仲介 vs フーシ派の海上封鎖・原油)を継続チェック
本記事は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘や投資助言を目的としたものではありません。掲載している数値・情報は執筆時点で確認できたものですが、その正確性・完全性を保証するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。