韓国株10%安が直撃、日経2566円安でレンジ下限割れ — マーケットブリーフィング 2026-07-29(水)
⚠️ 持ち越し注意(本日〜明朝)
- アドバンテスト 1Q決算 7/29(水)15:30 + SKハイニックス決算 7/29(水)(同日)。半導体の今週前半の決着点で、結果は7/30(木)の東京市場に出ます。
- 【最重要指標】FOMC 7/28(火)-29(水) → 結果発表 7/30(木)3:00・ウォーシュ議長会見3:30(日本時間)。今回はSEP(ドット)なし。政策金利3.50-3.75%の据え置きが本線で、7月の利上げ確率は約3分の1へ低下、9月は80%近くへ急上昇していると伝わっています(財経新聞・7/28(火))。
- マイクロソフト/メタ決算 7/30(木)5:00-5:05、米4-6月期GDP速報 7/30(木)21:30、日銀金融政策決定会合 7/30(木)-31(金)(結果は7/31(金)正午前後+展望レポート)。
- 今週は決着点が連日で並びます。日をまたぐポジションはイベント通過まで想定外の値幅を織り込んでおく局面です。
センチメント
- 日経VI 41.14(前日比+8.73/+26.94%)。7/17(金)以来の40台で、日中は41.62まで上昇しました。
- CNN Fear & Greed 37(Fear)。Extreme Fear(25未満)にはまだ届いていません。
日経VIが30を超え、さらに40台に乗ったことで**「水準としての買い場圏」は強度を増しています**。ただし直近2営業日はいずれも「VIの急上昇 → 翌日または当日の下落」という順序で、VIの高さは買いのタイミングを示す指標ではないという点は繰り返し確認しておきたいところです。
前日の仮説と検証
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[0728-1] CME先物64,085を受け7/28(火)東京は大幅安で寄る。下落主導は半導体・製造装置で、東エレク・アドテスト等が対日経で劣後。レンジ下限64,141を一時割り込む場面がありうる → 実際:日経62,364.92(-2,566.27/-3.95%)、東エレク-10.96%・アドテストが下落寄与1位・キオクシアはストップ安。→ ◎的中(想定超)。64,141は「一時割り込む」どころか終値で1,776円下回りました。
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[0728-2] 原油急落の受益ローテは2日目も残り、空運・ゴム・陸運が対日経で相対堅調/鉱業・石油石炭は続落。ただし値幅は縮小する → 実際:33業種の上昇上位は小売(トップ)・空運・陸運・輸送用機器・食料品。空運・陸運が上位入りし、指数-3.95%に対して明確な逆行。→ ○部分的中。ゴム・鉱業の順位は確認できず、また「値幅縮小」は逆で、指数が大きく下げたぶん相対的な逆行幅はむしろ拡大しました。
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[0728-3] FOMC初日は寄り安後に下げ幅を縮小し、引けにかけて小動き。日中値幅は前日(約900円)より縮小 → 実際:下げ幅は縮小どころか一時3,000円超へ拡大。→ ✗外れ。原因は想定外の新材料(韓国株の急落と中国の露光装置内製化報道)。仮説に付けていた無効化条件「強い個別材料が出て一方向に振れる」がそのまま発動した形です。
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[0728-4] 決算下振れで急落した信越化学・中外製薬は7/28(火)に自律反発せず戻りが鈍い → 実際:中外製薬は6,999円(+151/+2.21%・7/28(火) 15:30時点)で日経寄与度4位=指数が-3.95%の日に逆行高。→ ✗外れ。「決算失望後の戻り鈍さ」は地合いが安定している前提でしか成立せず、全面リスクオフでは「半導体に連動しないディフェンシブ」という需給が失望を上回りました。
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[0728-5・中期] 日経VI・F&Gから見た買い場シグナルは強度を増して点灯継続。ただしイベント通過まで即効性は限定 → 順行(強度さらに上昇)。VIは41.14へ。即効性が限定という見立ても、指数-3.95%という形でその通りになりました。
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[0728-6・中期] レンジ下限64,141の攻防が焦点。終値で明確に割れたら局面を「レンジ下限割れ→下値探索」へ格下げ → ◎的中。局面格下げを実行しました。終値62,364.92は下限を1,776円下回り、事前に置いた次のメド63,000前後も同時に下抜け。下値のメドを「割れたら次のライン」という形でしか置かない書き方が、今回いちばん役に立ちました。
主要ニュース
- 韓国KOSPIが10.84%安(6,023.66)=歴代2位の下げ幅。10:13にサーキットブレーカーが発動し全取引が20分停止。SKハイニックス-14.48%、サムスン電子-13.58%。KOSPIは6/22(月)の史上最高値9,114.55から25日で-34%。→ 日本の半導体へ同日で直撃しました。米SOX(前夜)とは別軸の経路です。
- 中国の半導体自給が二重で進展。(a) 国有企業が液浸DUV露光装置の製造を開始したと報じられ(上海拠点、SMIC・CXMT向けに2026年に約5台、2027年に約20台の計画)、(b) CXMT(長鑫科技)が7/27(月)に上海科創板へ上場。→ 従来の「中国の増産=製造装置の需要増」という解釈が、内製化=需要の置き換えへ真逆に転じるリスクが表面化しました。🔽 東京エレクトロン・ニコン・キヤノン・レーザーテック/🔽 キオクシア・SUMCO。
- フィッチが「AIの大規模投資は主要な信用リスクになり得る」と警告(四半期グローバルリスク見通し)。AI設備投資の議論に、需要・歩留まり・FCFに加えて資金調達コストという新しい軸が加わりました。→ 🔽 AIインフラ全般。
- WTI(9月限)は79ドル台へ3日続落、一時77.78ドルと約2週間ぶり安値。米国とイランが戦闘終結へ協議を継続しているとの見方が背景。→ 🔼 空運・陸運・ゴム/🔽 鉱業・石油石炭。ただしホルムズの通航規制とフーシの紅海封鎖は続いており、供給制約そのものは残っています。
- 米国市場は指数とセクターが真っ二つ。ダウ52,747.32(+537.24/+1.02%)は3日続伸、S&P500は7,428.78(+15.60/+0.21%)で続伸した一方、SOXは-4.5%(一時-6%超)で4日続落。コカ・コーラ+5%、シャーウィン・ウィリアムズ+8%が指数を支え、マイクロン・AMDは-8%超。
過去の類似局面
半導体指数の急落局面については、参考になる過去の記録が3系統あります。
- 統計的な傾向:1995年以降、SOXが1日で5%以上下落した場面は177回あり、その後は1カ月ほどの一進一退を挟んでから株高基調に転じる傾向があった、との集計があります(野村證券・2026年6月レポート)。
- 今年の実例(単独要因):2026年6/5(金)、雇用統計の上振れでSOXが単日-10.3%。しかし約7営業日で全戻しし、6/15(月)には史上最高値を更新しました。
- 今年の実例(戦争ショック):2026年2〜3月の米イラン戦争第1波では、SOXは3/30(月)の安値7,142.33から6/3(水)の13,916.96まで約2カ月で+95%。3月の悲観は結果として買い場でした。
今回との違いは、下落の要因が単独ではなく複合している点です。AI設備投資の持続性、中国の自給進展(装置とメモリの両方)、韓国発のポジション巻き戻し、さらにインフレ下で金融政策が引き締め方向という初期条件が重なっています。上記の3系統はいずれも要因が1つの局面で、過去の経験則がそのまま当てはまるとは限りません。過去の値動きは将来を保証するものではありません。
なおSOXは6/22(月)のピークから約-25%まで下げましたが、**年初来では依然+56%**の水準にあります。
資金フロー
どこから抜けて、どこへ向かったかを1つの流れとして整理します。
抜けた先=半導体とAIの裾野全体。33業種の下落上位は非鉄金属・電気機器・金属製品・ガラス土石・機械。個別では東京エレクトロン55,920円(-6,880/-10.96%)、キオクシア44,550円(-10,000/-18.33%、ストップ安・5万円割れ)、イビデン14,855円(-1,845)、フジクラ4,073円(-252)。アドバンテストと東京エレクトロンの2銘柄だけで日経平均を約1,384円押し下げ、指数の下げの半分以上を作りました。
向かった先=純内需ディフェンシブ+原油安メリット。33業種の上昇は11業種にとどまり、上位は小売(トップ)・空運・陸運・輸送用機器・食料品。個別ではファーストリテイリングが日経を+207.57円押し上げて寄与度1位、以下コナミグループ・KDDI・中外製薬・ソニーグループ・テルモが続きました。
米国も同じ形が1日先行して出ています。S&P500の業種別ではヘルスケアが+2%超、生活必需品が約+2%、素材が+1.7%で上昇した一方、情報技術は-1%超。ダウ+1.02%に対しナスダック-0.22%という指数の分離も、メガキャップ・ディフェンシブへの回帰を示しています。
これは単日のノイズではありません。 中国の半導体自給(装置の内製化とメモリの供給拡大)は数四半期から数年で効く構造変化であり、フィッチの警告が示す「AI投資の資金調達コスト」も一過性のヘッドラインとは性格が違います。加えてKOSPIが6/22(月)のピークから25日で-34%という水準は、需給面のポジション巻き戻しがまだ途中である可能性を示します。効く時間軸は数週間〜数カ月と見るのが妥当でしょう。一方、原油安メリット(空運・陸運)は数日〜数四半期のドライバーで、性格が異なります。
前日の日本市場(7/28(火))
- 日経平均 62,364.92円(-2,566.27/-3.95%) と大幅反落し、約2カ月ぶりの安値。下げ幅は一時3,000円を超え、ザラ場安値は61,923.60円でした。
- TOPIX 3,963.59(-102.48)。日経225構成銘柄は値上がり84・値下がり141・変わらず0。
- 東証プライムの売買高は25億9,300万株(前日比増加)、売買代金は9兆1,959.28億円(前日比減少)。
- 33業種は上昇11/下落22。
- 6/25(木)の史上最高値72,366.34円からの下落率は**-13.8%**(1万円超)となりました。
米国市場(7/28(火))
- ダウ 52,747.32(+537.24/+1.02%) と3日続伸。S&P500 7,428.78(+15.60/+0.21%) 続伸。ナスダック 24,876.91(-55.17/-0.22%)。
- フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は-4.5%(一時-6%超)で4日続落。6/22(月)の終値ベース最高値から約-25%、年初来では+56%。
- 好調な決算と原油安が指数を支えた一方、AI・半導体には売りが続くという二極化した1日でした。
為替
ドル円は7/28(火)のニューヨーク市場で163円94銭から163円65銭へじり安となり、163円台後半で引けました。米イランの協議継続を受けた原油安がドル売り要因。40年ぶりの円安圏は維持しています。
注目銘柄5
母集団は東証プライムの売買代金上位100銘柄のうち「目立った動き」をした銘柄です(今回は売買代金ランキングの実データが直接取得できないため、日経平均寄与度ランキング上位/下位+33業種騰落+値上がり・値下がり率ランキング+個別報道で母集団を補完しています)。
🔼 中外製薬(4519)|短期 🔼追い風(中)/中期 🔼追い風(弱・要点検)
- 構造ドライバー:半導体指数との連動が低いディフェンシブ。医薬・食品・小売・電力ガスはSOXとの連動が低いという集計があり、半導体主導の下落局面で相対的に守られます。中国の半導体自給にも米国のAI設備投資論争にも業績感応度がありません。
- 資金フローとの関係:指数が-3.95%の日に+2.21%の逆行高で日経寄与度4位。7/27(月)に決算失望で-7.66%売られた直後に買い直されており、リスクオフ再燃で退避需要が即座に復活した実例です。米側もヘルスケアがS&P業種の上昇トップでした。
- 感応度:高。ロシュ向け導出品のロイヤリティ比率が高く「想定との差」で振れますが、SOX連動は低く、退避先としての需給に振られます。
- 当日のトリガー:逆行高の初日。FOMC結果(7/30(木) 3:00)・日銀(7/30(木)-31(金))までのイベント週。効く時間軸は数日〜数週間。
- 同業比較:第一三共。両者とも国内大手ですが、中外はロシュ向け導出のロイヤリティ比率が高く「想定との差」で振れやすいのに対し、第一三共はエンハーツの自社販売比率が高く売上そのもののトレンドに素直。退避先としての需給の振れは中外の方が大きくなります。
- イベントリスク:決算通過済(次回3Qは10月下旬・未確認)。⚠️ AI半導体が自律反発すると退避先は当日中に解消されやすい点が最大の逆風です。
- 株価:6,999円(7/28(火) 15:30時点、+151/+2.21%)。目標株価は取得不可。
🔼 ファーストリテイリング(9983)|短期 🔼追い風(中)/中期 🔼追い風(弱・要点検)
- 構造ドライバー:内需大型かつ非AI。値がさで指数連動は大きい一方、業績ドライバーは海外ユニクロの出店・単価であり、AI設備投資にも半導体サイクルにも直接連動しません。7/9(木)に通期営業利益を7,300億円へ上方修正済みで、業績の下方リスクは相対的に低い位置にあります。
- 資金フローとの関係:小売業が33業種の上昇トップ。その中で指数が-3.95%の日に日経を+207.57円押し上げて寄与度1位=地合いに逆行した最大の値がさ株です。
- 感応度:高(ただし方向はAIと無関係)。海外ユニクロが利益柱で為替感応度が高く、ドル円163円台後半という40年ぶりの円安圏は海外利益の円換算に追い風です。
- 当日のトリガー:逆行高で寄与度1位+小売業が業種トップ。効く時間軸は数日〜数週間。
- 同業比較:良品計画。ファストリは海外ユニクロが利益柱で円安メリットと海外景気に振れるのに対し、良品計画は国内比率が高く内需消費に素直。円安局面ではファストリの方が業績の追い風が強く、円高転換時は逆に振れが大きくなります。
- イベントリスク:決算通過済(7/9(木)上方修正)。次回本決算は10月上旬で日程未確認=「決算日未確認」。⚠️ 指数が急反発する局面では値がさゆえ相対的に劣後する両面があります。
- 株価:77,430円(7/28(火) 10:13時点、+60/+0.08%)。上値余地:上方修正(7/9(木))の直後のため既存のアナリスト目標は保守的な下限として見るべき水準で、引き上げ方向です。
🔼 ANAホールディングス(9202)|短期 🔼追い風(中)/中期 🔼追い風(中・要点検)
- 構造ドライバー:中東の地政学プレミアム剥落が3日続きました。WTI(9月限)は7/28(火)に79ドル台へ3日続落し、一時77.78ドルと約2週間ぶり安値。7/24(金)週の82〜90ドル台から一段安です。ジェット燃料は主要コストで、水準低下は数四半期にわたり損益に効きます。
- 資金フローとの関係:空運業は7/27(月)の33業種上昇トップに続き7/28(火)も上昇上位=2日連続。7/17(金)〜7/24(金)週に空運は-3.19%で33業種最下位でしたから、最も売られた業種が緩和局面でリバウンド弾になる位置が続いています。
- 感応度:高。燃料費が営業費用の主要項目で、国際線・貨物比率が高く中東/欧州路線の運航リスクにも直結します。
- 当日のトリガー:原油3日続落の継続に加え、リスクオフの受け皿として純内需(小売・陸運・食料品)と同時に買われている点=単一ドライバーではない厚みがあります。効く時間軸は数日〜数カ月(燃料ヘッジのラグで業績反映は数四半期)。
- 同業比較:JAL(9201)。両者ほぼ連動しますが、ANAの方が国際線・貨物比率が高く、燃料と地政学の振れをより強く受けます=剥落局面ではANAの弾が大きくなります。
- イベントリスク:決算日未確認(例年7月末〜8月上旬)=「決算日未確認」。⚠️ 米イラン協議の決裂やホルムズでの大型攻撃で原油が再急騰すれば、即座に符号が反転します。
- 株価:7/28(火)は3,140円まで戻す場面(ザラ場、終値は取得不可)。7/27(月)終値3,081円。上値余地:アナリスト予想平均3,278円(7/1(水)時点)は原油3日続落より前の設定でポジティブ材料を織り込んでおらず、保守的な下限として扱うべき水準です。
🔽 アドバンテスト(6857)|短期 🔽逆風(強・本日決算で方向未確定へ転じうる)/中期 方向未確定(要点検)
- 構造ドライバー:AI半導体の設備投資論争に「中国の自給」と「信用リスク」が加わりました。SOXは4日続落で6/22(月)ピーク比約-25%。7/28(火)はフィッチのAI投資=信用リスク警告を受け、マイクロン・AMDが-8%超。
- 資金フローとの関係:7/28(火)の日経下落寄与1位(1銘柄で約-705円)。東京エレクトロンと2銘柄で約-1,384円と、指数の下げの半分以上を作りました。韓国のSKハイニックス-14.48%と同方向で、韓国発の連鎖が明確です。
- 感応度:極高。売上の大半が半導体テスタで、HBM/AI向けテスターに集中しており、設備投資ガイダンスに業績が直結します。
- 当日のトリガー:⚠️ 本日7/29(水)15:30に1Q決算(会社IRで確定)+SKハイニックス決算も同日。大引け後の発表なので日中は持ち高調整の値動きになりやすい局面です。効く時間軸は当日(決算)〜数カ月(設備投資サイクル)。
- 同業比較:東京エレクトロン(8035)。アドテストはHBM/AIテスターに集中し設備投資論争へ直接・大きく振れるのに対し、東エレクは前工程装置全般で「増産数量」がドライバー。ただし今回は中国のDUV内製化という別軸の逆風が東エレク側に固有で、7/28(火)は両者とも大幅安となり差が消えました。
- イベントリスク:⚠️本日決算(7/29(水) 15:30)+SKハイニックス決算同日=二重。FOMC結果7/30(木)3:00も直撃します。
- 株価・下値リスク:7/28(火)終値は取得不可(日経を約-705円押し下げ)。7/27(月)終値28,380円。アナリスト予想平均35,395円(7/27(月)時点)は7/28(火)の急落を織り込んでおらず、かつ決算前のため、引き下げリスクを見込むべき水準です。
🔽 東京エレクトロン(8035)|短期 🔽逆風(強)/中期 🔽逆風(中・要点検)
- 構造ドライバー:★中国の装置内製化という新しい構造逆風。中国の国有企業が液浸DUV露光装置の製造を開始したと報じられ(上海拠点、SMIC・CXMT向けに2026年約5台→2027年約20台の計画)、従来の「中国の増産=製造装置にプラス」という解釈が内製化=需要の置き換えへ真逆に転じるリスクが顕在化しました。7/27(月)にASMLが-5.80%となり、7/28(火)に東エレクへ波及しています。
- 資金フローとの関係:7/28(火)の日経下落寄与2位(約-679円)で**-10.96%の2桁安**。電気機器は33業種の下落上位で、半導体・AI裾野から抜けた資金が小売・空運・陸運・食料品へ回る流れの「出口」側の中心にあります。
- 感応度:極高。売上のほぼ100%が半導体製造装置(WFE)で、中国向け売上比率が高いため、内製化テーマの直撃度は装置各社の中でも大きい部類です。
- 当日のトリガー:-10.96%の急落翌日。加えて本日のアドテスト/SKハイニックス決算から装置需要のガイダンスが間接的に読めます。効く時間軸は数日(決算)〜数四半期(中国内製化の進捗)。
- 同業比較:アドバンテスト(6857)。東エレクは前工程装置で「中国の内製化」という固有の構造逆風を負うのに対し、アドテストはテスタでHBM/AIの設備投資ガイダンスに素直。同じ半導体でも逆風の種類が違い、中期の構造性は東エレクの方が強く出ます。
- イベントリスク:決算日未確認(例年7月末〜8月)=「決算日未確認」。
- 株価・下値リスク:55,920円(7/28(火)終値、-6,880/-10.96%)。目標株価は取得不可。株価の急落とネガティブ材料が重なっており、既存のコンセンサスは引き下げリスクとして見るべき局面です。
配分について:🔼3・🔽2としました。局面を「レンジ下限割れ→下値探索」へ格下げした悲観局面のため、中期で堅調な押し目を🔼側に優先しつつ、構造的な逆風も両面で見ています。同一業種は電気機器2(上限内)、半導体/AI関連も2(上限内)です。
母集団外の補足:キオクシア(285A)は44,550円(-10,000/-18.33%)でストップ安・5万円割れと、7/28(火)で最も極端な動きでした。電気機器の銘柄数上限のため本選定からは外していますが、CXMT上場によるメモリ供給拡大という構造材料が直撃した象徴的な値動きです(7/31(金)15:30に1Q決算)。
本日・今週の注目イベント(日本時間)
| 日時 | イベント |
|---|---|
| 7/29(水) 10:30 | 豪7月CPI(前年比+4.4%予想/前回+4.0%) |
| 7/29(水) 15:30 | アドバンテスト 1Q決算 + SKハイニックス決算(同日) |
| 7/29(水) 終日 | 6月工作機械受注・月例経済報告 |
| ⚠️ 7/30(木) 3:00 | 【最重要指標】FOMC 結果発表(現地7/28(火)-29(水))・3:30 ウォーシュ議長会見・今回ドットなし |
| 7/30(木) 5:00-5:05 | マイクロソフト決算・メタ決算 |
| ⚠️ 7/30(木) 21:30 | 米4-6月期GDP速報 |
| ⚠️ 7/30(木)-31(金) | 【最重要指標】日銀金融政策決定会合(結果は7/31(金)正午前後+展望レポート) |
| 7/31(金) 5:00-5:30 | アマゾン決算・アップル決算 |
| 7/31(金) 8:30/8:50 | 7月都区部CPI/6月鉱工業生産 |
| 7/31(金) 10:30 | 中国7月製造業PMI |
| 7/31(金) 15:30 | キオクシア 1Q決算 |
| 7/31(金) | 韓国レバレッジ型ETF 最低預託金規制の実施日 |
| ⚠️ 8/7(金) 21:30 | 【最重要指標】米雇用統計(7月分) |
| ⚠️ 8/12(水) 21:30 | 【最重要指標】米CPI(7月分) |
見落としの再確認:ISM製造業/非製造業(8月初・日程未確認)、ジャクソンホール(8月下旬・2026年日程未確認)は、8月に入り次第あらためて確認します。
水準の整理
旧レンジ下限だった64,141円は上値抵抗へ転換したと考えるのが素直です。当面の第一防衛線は7/28(火)のザラ場安値61,923.60円で、終値で明確に割れた場合は6万円の心理的節目が次のラインになります。逆に64,141円を終値で回復できれば「下抜けはオーバーシュートだった」として局面を戻す判断になります。
本記事で挙げた銘柄は売買の推奨ではなく、なぜ今そこに注目しているかの説明にとどめています。最終的な投資判断はご自身でお願いします。
本記事は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘や投資助言を目的としたものではありません。掲載している数値・情報は執筆時点で確認できたものですが、その正確性・完全性を保証するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。
主要出典
- 日経平均・TOPIX・33業種・売買代金:株探ニュース、ウエルスアドバイザー、ゴールドオンライン(7/28(火) 大引け)
- 日経平均寄与度ランキング:フィスコ(財経新聞/Yahoo!ファイナンス、7/28(火) 大引け)
- 韓国KOSPI・SKハイニックス・サムスン電子:聯合ニュース、Korea JoongAng Daily、KED Global、Bloomberg(7/28(火))
- 米国市場・SOX:ロイター、時事通信、フィスコ「28日の米国市場ダイジェスト」(財経新聞/株探ニュース)
- 中国のDUV露光装置:GIGAZINE、Bloomberg(7/28(火))
- WTI原油:財経新聞「NY原油」、OANDA(7/28(火))
- ドル円:財経新聞「7/28(火)のNY為替概況」
- 日経VI:フィスコ(財経新聞/株探ニュース、7/28(火) 終値)
- CNN Fear & Greed:Benzinga(7/28(火))
- FOMC見通し:財経新聞(7/28(火))、三井住友DSアセットマネジメント「2026年7月FOMCプレビュー」
- 過去の類似局面:野村證券レポート(2026年6月)、us.kabutan SOX時系列